| マリモと地球温暖化 〜第二章 マリモの二酸化炭素吸収能力を検証する〜
では私達が栽培しているマリモと地球温暖化の関係を解き明かしていきましょう。ご存知のように地球温暖化の主た
る原因は二酸化炭素濃度の増加です。現在進行している温暖化抑制のために森林に大きな期待が持たれている事は皆さんご存知でしょう。これは樹木が空気中の
二酸化炭素を取り込んで、光合成を行い、幹の中に炭素を取り込んで成長するからです。つまり木材は炭素の塊と考えられ、こいつを燃やすと再び二酸化炭素に
なって空気中に飛んでいってしまうので、木材を燃やしたりするのはなるべくやめましょう、といわれているわけです。親愛なるマリモも光合成を行い二酸化炭素を吸収し、体のなかに炭素を溜め込みます。基本的に植物は藻であれ樹木であれ体は炭素の化合物で構成され、炭素を体に溜め込みます。
ではマリモの光合成量から検証していきましょう。 少し化学の知識や計算が出てきます。 嫌いな人はすっ飛ばして結論だけ読んで下さい。 マリモの光合成量
まず上表をご覧ください。前章で取り上げたマリモの光合成曲線です。
私達が育てているマリモも阿寒湖のマリモと同じ光合成能力を示すとします。
普通育てているマリモに一番近いマリモは19mmの個体でしょう。(もっと大きいの持ってる!!
って人は自分で計算してみてくださいね。なるべく計算の過程を示しておきます。)
ここでは光合成が活発な方の個体の光合成能力で検証します。 皆さんは自分のかわいいマリモには十分な光を与えていることと思いますので。 ではマリモ一粒の総光合成量を求めましょう。
二酸化炭素吸収能力を検証する
もしマリモがぶっ続けで光合成を行いガソリン1リットル分の炭素 を吸収したとするとどのくらいの時間がかかるでしょう? 計算すると54.7/(4.59×10-6)時間かかります。 これは11917211.3時間です。 これは496550日で年に直すと1360年ほどです。 とんでもない数字ですね。今から1360年前は何年かというと西暦641年です。 この頃日本で何が起こっていたかというと遣唐使の始まり(630年)と大化の改新(645年)です。時代は飛鳥時代です。 ちなみにマリモがガソリン1リットルの炭素から糖を合成したとすると1630gのグルコースができます。 マリモがガソリン1リットル分の二酸化炭素を吸収しつづけて1360年。実際には夜もありますからもっ と時間がかかるでしょう。ここでの計算はマリモの成長を無視し、マリモが同じ大きさで光合成を続けた値として計算してありますから実際のマリモの 光合成量とはかなりずれが生じるでしょう。マリモだって増殖しますしね。 1360年の間19mm玉一粒しかいないというわけにはいきませんから。 この計算の結果は参考程度に記憶しておいて下さい。 いずれにせよマリモに地球温暖化の抑制のため二酸化炭素を吸収させるということはかなり無謀なことのようです。
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