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河口湖 

 一番下に河 口湖の地図を載せておきました

 →富士五湖広域地図
 
 

↑マリモ生息地 河口湖大橋北端部から
見た富士山と河口湖
 


↑マリモ発見地 鵜の島全景
 


↑マリモが見つかったのは鵜の島
北西岸〜西岸写真は西岸
 


↑後にマリモが見つかった小海付近
 


↑南岸からマリモが見つかった大橋北端方向
 


↑河口湖のマリモを展示していた
県立富士ビジターセンターの入り口
 


↑富士ビジターセンター内の
マリモを紹介するパネル

 河口湖 についての紹介をはじめましょう。河口湖は面積5.78平方キロメートル、周囲17.4キロメートル、最大深度15.4メートルの東西に細長い湖です。行 政区分としては北岸から南岸の東半分が河口湖町、南岸中央部が勝山村、西岸は足和田村になっています。

 この湖の付近は観光資源が豊富で、また富士急行とい う鉄道が通じていて、東京から2時間半ほど、富士五湖観光の拠点的な場所です。東側の湖岸には観光ホテル、旅館が林立しています。富士五湖中もっとも賑や かな湖でしょう。ということは逆に開発されまくっているということでもあります。また山中湖と違い冬は結氷しません。マリモは発見された鵜の島のほか、河 口湖大橋北端付近と小海付近で発見されました。
 ここの湖のマリモも山梨県の天然記念物です。先に見つかっていた山中湖のフジマリモと同じ種類と報告されていましたが、やはりDNA解析で阿寒湖のマリ モとおなじ種類と報告されています。

河口湖マリモ栄枯盛衰

 河口湖のマリモは山中湖より遅れて1979年に発見され ました。発見者は湖岸の観光施設「河口湖遊園」の支配人大石豊さんです。当時の新聞を参考にその様子を紹介しましょう。大石さんは1979年1月19日に 河口湖の鵜の島の施設を見回り中大量の藻が岸辺に打ち上げられているのを発見しました。その日は以上に波が高く、藻が打ちあがっているとき最初は氷に藻が 絡みついたものだと重たそうです。手にとって見ると直径が親指の先のものから15センチにもなるものがあり「マリモ」だと直感しバケツに採取、富士ビジ ターセンターに調査を依頼しました。そこで正式にマリモだと確認されました。河口湖では乱獲が心配されたため(山中湖では生息地が公開され乱獲が原因で大 量にマリモが減少しました)生息地は伏せられ報道されました。しかし生息が報じられて4日後の新聞に「「マリモ採り」をする人が現れた」と報じられていま す。そこですぐさま県の天然記念物に指定し乱獲を防止するよう地元の人たちは気を揉んだようです。それから河口湖でマリモが観光資源として脚光を浴びま す。まずマリモを最初に同定し公開展示した富士ビジターセンターの入場者が急増します。続いて「マリモ商戦」の火蓋が切り落とされました。手始めに河口湖 へ行く鉄道を経営する富士急行は「フジマリモ記念乗車券」を売り出しました。発見地の鵜の島(当初鵜の島が発見地だということは伏せられていた)にあるレ ストランは「マリモ館」と改名。マリモ定食とマリモ弁当を発売しました。その後マリモ羊かん、マリモまんじゅうも発売しました。

 さてそのようにマリモで沸いた河口湖畔。その後のマリモ はどうなったのかというとかなり残念な状況です。その後の調査では発見地以外の場所にも生息することが確認されました。しかし1980年代、90年代と時 代が流れるにつれ湖畔の開発も進み河口湖自体の水も汚れていきました。そして現在ではほとんどマリモは見られなくなったようです。

 河口湖町、勝山村のそれ ぞれの役場で河口湖のマリモについて聞いてみましたが皆さん「う〜ん…。マリモ…。」というような対応でした。現在ではほとんど消滅し、また町長も当時と は違い、マリモ保護にはほとんど動いていないようです。

 またマリモが発見された鵜の島の設備も現在は撤去されて鵜の島に渡る手段はありません。ですからレストラン「マリモ館」 もありませんし。マリモを見ることができるような設備もありません。現在鵜の島付近はひっそりとしています。

 富士五湖付近で、「マリモ羊かん」「マリモまんじゅう」をはじめマリモ関係のお菓子が無いか探したのですが見当たりませ んでした。おみやげ屋のおばちゃんに聞いてみてもマリモのお菓子等はないとの事です。

 そして一番最初に河口湖のマリモを採取し展示していた富士ビジターセンターにもマリモは展示されていません。マリモの傷 みが激しいため近年湖に還したとのことでした。ここでは写真パネルと簡単な説明を見ることができます。

 生き延びているマリモはやっと静かになったと思っているかもしれませんね。
 結論を言うと河口湖も山中湖と同じく河口湖に生息しているマリモを一般の人は見る事ができません。
 

 富士五湖だけではなくマリモ全体、あるいは生物全体に言 えることですが、金になるもの(もしくは期間)は保護し金にならなくなったら、あるいは開発したほうが利益が大きいときは生物の存続は無視されるようで す。意地悪い 見方かもしれませんが、山中湖、河口湖はマリモ以外にも観光資源が豊富でマリモがいなくても飢える心配はない。
 阿寒湖はあまりにもマリモが有名で観光客も マリモを見るためにくる、あるいは観光資源が乏しいからマリモを保護しないとわかりやすい観光資源がなくなる。おみやげマリモの産地シラルトロ湖ではマリ モがいるだけできれいな球ではないから金にならない、丸めて売ってしまえば金になるし減っても誰も見にこないからかまわない、というような構図が見えま す。野生生物保全は経済学のことまで考えないとやっていけないようです。
 
 

もっと河口湖の写真を見たい方へ

→河口湖写真集

 
 

河口湖の地図



 
 
 
  

参考資料
 「マリモ学術調査報告書」 山梨県教育委員会 1980
 「マリモ分布調査報告書」 山中湖村教育委員会 1985
 阪井與志雄 「マリモの科学」北海道大学図書館刊行会 1991
 その他観光パンフレット